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2003.7.24
これでいいの?今回の法改正。扇産業はこう考えます。
扇産業はシックハウスに対応できる建材や塗料・壁紙等の探究と実験を自社で試み、より安全で人と環境に優しい商品を提案する取り組みをはじめてから、早いものですでに11年が過ぎました。
この活動を通じてお蔭様で、全国の建築家の有志の方々や健康、環境問題に深い関心を持っている消費者や有識者の方々と相互理解でき、ネットワークの輪が広がったことに感謝しています。
そして皆様にご支援とご愛顧をいただき心からお礼申し上げます。
さて、この2003年7月1日に改正建築基準法が施行されました。
これは社会問題化し、減少傾向の見られないシックハウス対策への規制強化が目的です。
この改正によって厚生労働省は、13物質の指針値とトータルVOC(揮発性有機化合物)の暫定目標値を制定しています。
しかし、防蟻剤のクロルピリホスとホルムアルデヒド以外は規制されていません。
この度の法改正は、ホルムアルデヒド規制が最重点問題とされているだけで、有害物質を多く含む「塩化ビニール系壁紙」の規制等はなく、一歩前進とは言え、かなり片手落ちの改正とも言えます。
今回の改正では、ホルムアルデヒドの発散等級が新たに設けられました。
第1種ホルムアルデヒド発散建築材料 旧表示E2,FC2レベル (F★)
平均値5.0mg/Litter 最大値7.0mg/Litter ・使用禁止となりました。
第2種ホルムアルデヒド発散建築材料 旧表示E1,FC1レベル (F★★)
平均値1.5mg/Litter 最大値2.1mg/Litter ・ほんの少ない部分に使用可能。
第3種ホルムアルデヒド発散建築材料 旧表示E0,FC0レベル (F★★★)
平均値0.5mg/Litter 最大値0.7mg/Litter ・換気に応じて規定面積まで使用可能。
その上のレベルとして使用制限の無いものがあります。 (F★★★★)
平均値0.3mg/Litter 最大値0.4mg/Litter ・換気は必要だが使用制限なし。
また、ホルムアルデヒドを含まない接着剤使用の建材はその旨表示すれば無制限に使用することができます。ただし、この非ホルムアルデヒド系接着剤使用の建材でも室内の換気は別の問題として必要です。
この領域の優良建材こそが、独自に開発し、販売して9年目を迎えるF0エフゼロオーギオリジナル環境合板なのです。
さて、ホルムアルデヒド発散等級の星表示F★★★★があれば安全?(使用制限なし)
F★★★は使用制限(換気回数0.5回以上/時間)はあるが安全?
ホルムアルデヒドだけが基準値以下だからといって本当に安全なのでしょうか?
消費者に誤解を招く恐れがあるので、この点は特に注意が必要でしょう。
改正による弊害のひとつは、海外から輸入した資材についてはいくら国内・外において文化的、歴史的にも重用されてきた材料で、またその実績があったとしても、安全データが用意できたとしても使用できないということです。政令で定める技術的基準に適合するもの、つまりJIS/JASの認定を受けること(取得)を義務付けられ、それ以外は政令で使用できなくなってしまうのです。
ホルムアルデヒド発散等級表示の★数が品質・安全性をあらわす唯一絶対的な表示だから
です。
業界の自主規制と、認定工場の証明と、ホルムアルデヒドの基準★表示が守られてさえいれば、他にどんな有害な化学物質が使用されているかは表示義務はなく、それらからどんな有害な化学物質が揮発しているのか分からないのが現状でしょう。ますます迷宮入りです。
つまり規制対象外の化学物質は、どこからどれほど揮発して室内をどの程度汚染しているのか、ほとんど未知数です。シックハウスが増えつづける原因はここにあるのではないでしょうか。
ホルムアルデヒドだけを対象にして他の有害物質には一切触れず、闇雲に★3〜4とだけ表示されている商品が住宅建材の主流となるのです。室内の計画換気と★表示の義務づけだけでは、決してシックハウスの問題は解決しない事は明白と経験と知識から断言できます。
そして今回の法改正は、自己責任で選択する施主の側や建築家の才能・自由な表現も制約されてしまう建築基準法なのです。この法改正によって、金太郎アメのような住宅が今後ますます多くなることでしょう。今でさえ住宅メーカーのプレハブハウスと工務店の手造りの家を比べると、その外観や内装に大した違いが見られなくなってきたというのに・・
健康や環境問題には厳しく、敏感なドイツなどヨーロッパの国々でも、一般住宅の部屋に換気扇があるなどということは、とても考えられない。異常なことと言えるでしょう。また、いくら優良な海外の製品でもF★表示無くしては使用が難しくなってしまいます。
たとえば、ドイツなどはホルムアルデヒドはもちろん、それ以上に他の有害な化学物質にも厳しい規制や使用制限がされていると言うのにもかかわらず、F★の表示がないと使用できなくなります。
今回の法改正のようにホルムアルデヒドだけに偏る規制には賛同しかねます。
物を製造するうえでホルムアルデヒドの使用が不可避な場合、有害性がはっきりしない他の化学物質を使用するより、敢えてホルムアルデヒドの使用を条件付で認めているケースもあるのです。
もう30年以上も前のことですが、子供の頃給食当番の時に手を消毒液で洗った記憶があります。それは今も薬局で買える消毒液のホルマリン(ホルムアルデヒドの水溶液)なのです。法令でそこまで厳しく規制するほどホルムアルデヒドが本当に危険なのか、逆に私は疑問に思います。
同じ日本でも気候風土や自然環境もそれぞれ違い、北は北海道から南は沖縄まで独自の文化と生活スタイルがあり、それぞれの家がうまく機能してきた歴史があります。どうか住宅の性能表示評価基準もJIS・JASの改正も地域の現状に即したものとなるよう再度見直してほしいものです。住まいは国民の生命と密着した貴重な財産であるだけに、強く望みます。
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