平成19年7月〜12月『今月の言葉』

今月の言葉・平成19年7月

伝統とは革新の連続である
 この言葉は和菓子の老舗で有名な株式会社虎屋の17代当主、黒川光博社長の言葉です。 
 創業は室町時代で約480年前という現存する日本の企業としては、最も古い企業で老舗中の老舗と言えます。 
 「いつの時代も伝統の技術に新しい感覚を盛り込み、最良の原材料を使用して最高の品質の和菓子を作ることはもちろん、接客サービスにいたるまで、すべての面において質の向上を目指しています」「虎屋は常に自己を見つめ、未来を見つめています」と述べています。
 ある大手信用調査会社の昨年のデータによると、創業後30年以上の企業の倒産が全体の3割に増えています。たった30年ではとても老舗とは言えませんが、その何十年でさえも日々の革新なしでは、事業の継続は難しいといえるでしょう。
 今日が昨日と同じならば、それは同じではなく、衰退を意味しています。扇産業は、まだ創業後40年ですが、これからも常に革新を続け、成長するよう努力しなければなりません。

今月の言葉・平成19年8月

他の人に一生懸命サービスする人が、
最も利益を得る人間である
 これはケンタッキーフライドチキンの創業者カーネル・サンダースの言葉です。店頭に置かれていた、あのメガネとヒゲの等身大の像は、多くの人が知っていると思います。
 1890年ケンタッキー州と川ひとつ隔てた町、インディアナ州ヘンリービルに生まれ、6歳で父親を亡くし、15歳で社会に出て以来多くの職業を経験し、40歳のときにガソリンスタンドの一角を借りて始めた「サンダース・カフェ」が、スタートです。
 しかし、その後も事業はけっして順調ではなく、幾多の苦難を乗り越え、今日のF.Cビジネスの基礎を作ったのは、何とサンダースが65歳の時でした。
 本名はハートランド・デービッド・サンダースで、「カーネル」はケンタッキー州に貢献した人に与えられる名誉称号です。 
 この言葉のとおり、「猛然と動く意欲」と「お客様をもてなす真心」を忘れず、その信念を実践し続け、大きな成功を収めました。
 今、問題になっている「ミートホープ」や「コムスン」「NOVA」等の事件を教訓にして、「儲けるはただの欲、儲かるは商いの道」と言いますが、私たちは、これからも商いの正道を真正面から、着実に歩んでいきましょう。

今月の言葉・平成19年9月

一点突破、全面展開
 これは前三重県知事で、現在は早稲田大学大学院公共経営研究科で教鞭をとっている北川正恭(キタガワ・マサヤス)教授の言葉です。
 北川教授は三重県議会議員3期、衆議院議員4期、県知事2期を経験し、「生活者起点」を掲げ、ゼロベースで事業を評価して改革を進める「事業評価システム」や、情報公開などを積極的に推進し、日本の選挙活動に「マニュフェスト」を浸透させた第一人者としても知られています。
知事時代には、県の公金を使って企業を誘致するなど、既成概念にとらわれない改革で、高く評価され、現在「新しい日本をつくる国民会議」の代表も務めています。
 言葉の意味は、「 まずは一つのことだけに力を集約し、その活動の過程で生まれた“気づき”を広く波及させていく 」ということです。
 「その“気づき”をいち早く行動に移し、変化を起こすことで体質改善した組織や個人、自治体などが成功をしていく時代になる」とも言っています。
 なにもかも総花的に欲張るのではなく、まずは一点突破でなすべき目標を決めて、真剣に努力することから始まると思います。
また、「改革とは人を変えることではなく、自分を変えること」とも言っています。一点突破する前に、まずは今までの自分を突破することから実行しなければならないでしょう。

今月の言葉・平成19年10月

成らずんば輟(や)めざるなり
 これは郷土が生んだ偉大な思想家であり、教育家である吉田松陰先生の言葉です。
 一月にして能くせんば、則ち両月にして之を為さん。
 両月にして能くせんば、則ち百日にして之を為さん。
 之を為して成らずんば輟(や)めざるなり。

 立てた志は1ヶ月でできなければ、2ヶ月かけてもなしとげたい。
 2ヶ月でもできなければ、100日かけても成し遂げたい。 
 いくらやってもできなければ、できるまで絶対に止めない。

 松陰先生は30年に満たない短い生涯ながら、多くの人の心を信念と情熱で揺り動かし、影響を与えました。やがて、その中から明治維新で活躍する多くの人物が出たことは言うまでもありません。
 その根本には、「成らずんば輟めざるなり」の強い信念があったのです。私たちも何かことを為すには、やはり、できなければ、出来るまでやり続ける強い信念と、努力が必要です。
 松陰先生が今もし、生きていたら日本の現状をどう考え、同じ郷土出身で先月突然辞任した前宰相をどう評価するか、訊いてみたいものです。

今月の言葉・平成19年11月

ごちゃごちゃ言わんと黙ってやらんか
たった一回しかない人生、うまくいかない理由を挙げて自分を

慰めているヒマがあるなら、誠意を込めて人の三倍働け。
 これは現代日本を代表する経済人で、京セラの創業者である稲盛和夫氏の言葉です。経営のことで悩み、相談に来たある経営者の方を叱咤激励し、話した中の一説です。その経営者の方が難局を打開し、後日「私を変えた言葉」として、体験発表したものです。
 大切なことは、前向きに、積極的に、プラス思考で一生懸命働くことが、第一の基本であるということです。
 仕事でも、人生でも、言い訳をせず、他人のせいにせず、マイナス思考をせず、最大の努力をすることが一番大事なことだと思います。
 しかし、他人のことは考えず、がむしゃらに、ただ行動するのではなく、誠意を込めてということを忘れてはいけません。
 仕事も、家庭も、ほかにもいろいろ大切なことがあると思いますが、まず誠意を込めて、一生懸命努力することから始めましょう。

今月の言葉・平成19年12月

七つの社会的罪  Seven Social Sins
       1.理念なき政治   Politics without Principles
       2.労働なき富     Wealth without Work
       3.良心なき快楽   Pleasure without Conscience
       4.人格なき学識   Knowledge without Character
       5.道徳なき商業   Commerce without Morality
       6.人間性なき科学  Science without Humanity
       7.献身なき信仰   Worship without Sacrifice


これはマハトマ・ガンジーの碑文に刻まれている言葉です。
200年にわたるイギリスの植民地支配から、悲願の独立を達成させたガンジーの、この魂の言葉は人類への普遍的な問いかけです。 
 特に、道徳なき商業は耐震構造、食品、建材等で多発している偽装事件に象徴される日本の現状そのものです。また、大連立、防衛省問題云々の政治もやはり、理念なき政治といえるでしょう。
 私たちは、今改めて、本当の商業の意味、道徳ある商業について、真剣に考えなければならないと思います。そして、道徳ある、正しい商売をして、その報酬として適正な利益をいただく、商いの正道を一歩一歩歩んで生きたいと思います。